フローリングの日常のお手入れってどうすればいいの?
フローリングの素材は水や薬剤に弱く、とてもデリケートです。お手入れはオリジナルのやり方ではなく、きちんとした知識のもとで行うことが大切です。間違った方法でお手入れをしていると、せっかく手間かけて行っても、フローリングを痛めてしまっている可能性もあります。ここでは、フローリングの日常的なお手入れの方法について解説します。
まずはフローリングの構造と汚れの原因を理解しよう
フローリングの構造は単層フローリングと複合フローリング2種類に分類できます。まずはこれらの違いを説明しましょう。
単層フローリング(無垢材)
木目独特の暖かさや重厚感が感じられ、調湿機能が高いという機能性のメリットがあります。天然素材のため、色や木目など品質にバラつきがみられることも。湿度による伸縮によって、材が変形する可能性もあります。一般的に、無垢材のフローリングは表面に塗装やコーティング処理を行わないことも多いため、キズや汚れが目立ちやすいといった側面もあります。
また材質によって硬度が違うのも特徴です。一般的な住まいであれば、柔軟性が高く吸収性ある素材がよいでしょう。硬くて、比較的キズがつきにくい素材として挙げられるのが、ナラ、ブナ、オーク、チーク、カリンなどです。一方、柔らかく足触りが心地よい素材としては、スギやヒノキがおすすめです。
複合フローリング(合板)
名前の通り、複数の板を重ねた構造になっています。そのため、膨張や収縮などの変形が起こりにくいのが利点です。また、品質のムラなどの個体差も少ないので、施工もしやすいです。さまざまなデザインが可能で、遮音性能や耐熱性能を備えたものも存在します。
そして次に、フローリングの汚れの原因について主なものを挙げてみましょう。
・床に蓄積したゴミやホコリ
・飲食物などの食べこぼし
・足の皮脂によるベタつき
・カビによる黒ずみ
夏場などはとくに、家の中を裸足で歩き回ることで、足の皮脂がフローリングに付着します。これがフローリングのべたつきの原因になるのです。また、フローリングの黒ずみの原因は大半がカビによるものです。とくに窓の付近や湿気の多い地域、建物の床は、カビが生えやすくなっています。
そのほかにも、古くなったフロアコーティングの塗料が、黒ずみの原因になっている場合もあります。こういった場合は、掃除をしても改善は難しいので、塗料を剥がし、再度フロアコーティングを施すことをおすすめします。また、フローリングのお手入れに、メラニンスポンジを使用することは避けましょう。床材の塗膜表面がはがれる原因になってしまいます。
また、これまでフロアコーティングを施工したことがあるフローリングには、ワックスがけは厳禁です。ワックスが密着せず、フロアコーティングの機能が失われてしまいます。
フローリングを清潔に保つには
フローリングを快適で清潔に保つためには、日々のお手入れは欠かせません。日常的に、モップやフローリングワイパーで掃除をして、ホコリをためないようにしましょう。スチームモップはフローリングを痛めてしまう可能性があるので、使用の際は注意が必要です。週に数回は、定期的なお手入れとして、モップ・フローリングワイパーで取れない溝や隙間のゴミを掃除機で取り除きます。
このとき、掃除機をかける前にモップやフローリングワイパーでホコリやゴミを取り除いておくことが重要です。ホコリやごみが溜まっているところに掃除機をかけると、それらのゴミを掃除機で引きずることで、フローリングをキズつけてしまう可能性があるのです。定期的な水拭きも有効ですが、フローリングは水に弱いので、固く絞った雑巾を使用し、水拭き後は完全に乾かすことを心掛けましょう。月に一度程度は、フローリングの水拭きを行うことで、皮脂汚れも解消されるでしょう。
フロアコーティングならお手入れがもっと簡単に!
ペットのツメのひっかき傷や、塗料による黒ずみ、食べこぼしやカビなど、日々のお手入れでは行き届かないところは、フロアコーティングにまかせましょう。フロアコーティングを施すと、汚れが付きにくくなり、日々のお手入れや掃除も楽になります。
床の印象は、家全体の印象にも大きく影響します。不平不満や、陰鬱な空気は、床にたまるともいわれています。フロアコーティングによって床がピカピカに輝くと、家の中の輝きだし、家族の笑顔も増えるでしょう。
まとめ
専門業者に頼むとなると、それなりの予算が必要になるフロアコーティングですが、やはりその効果は絶大です。プロの技術に任せることで、今後数年間にわたって再塗布する必要がなくなり、お手入れや掃除が格段に楽になります。1回の出費は大きくても、その後数年にわたって気持ちよく過ごすことができるため、コスパもよいといえるでしょう。家の中で、身体に触れる時間がもっとも長い場所が、床材です。私たちの土台をしっかりと支えてくれる場所だからこそ、常に清潔に保っておきたいものです。